電子書籍と普通の書籍の違いは?
かわずくん:はなちゃん、電子書籍と普通の書籍の違いがわかるかい?
はなちゃん: あっ、ばかにしないでよ。これまで、私たちが紙で読んでたのが、普通の書籍、電子書籍といえば、パソコンやスマホで読めるインターネット上の本のことでしょ。
かわず:確かにそうだね。ちょっと難しくいえば、紙の代わりにデジタル機器の画面で読む、本や雑誌などのコンテンツのことを電子書籍といってる。
けど、電子書籍は今や、書籍を越えた何かになろうとしているともいえるんだ。僕たちの考えている本のイメージをがらりと変える可能性を秘めた何物か。
はなちゃん:うーん。かわずちゃんのいってることがイマイチよくわからないわねえ。電子書籍はやっぱり本でしょ。それを手にとって読むか、パソコンやスマホなんかの端末で読むかの違いなんじゃないの?
かわず:もう、更新はしてなくてちょっと古い記事になるけど、「テム・レイの頭の中」というサイトで、サイト管理人がこれからの電子書籍の行きつくところについて、こんな想像をめぐらせる場面がある(2011.2.16記事)。
おもしろいのでそのまま引用してみよう。
電子書籍という言葉はなくなるかも知れない。「紙」という制限から開放された「書籍」は、「読む」以外の「見る」「聞く」「触る」といった感覚をも取り込んでいくことになるからだ。
例えば、漫画はアニメの要素が入るだろうし、小説には効果音やショートムービーが入るだろうし、絵本はインタラクティブなコンテンツへと進化する。
また、これまでの「紙」ならではの一方行的な進行形態から、階層構造などの複層的な進行形態のコンテンツが出てくると思われる。
想像してみてほしい。人気コミックを電子版で読めば、戦闘シーンなどの山場はムービーが展開され、当然音声や効果音、挿入歌も入っている。途中の場面では選択肢が表示され、選択肢によってストーリーは変化するのである。また、他のファンとのコミュニケーションをネット上で行い、そこに作家もしばしば登場するのである。(最終的にコミックなどは、ゲームにかなり近しい存在になっていくのではないだろうか。)
想像してみてほしい。ホラー小説を読んでいて途中から深夜の学校の中を歩くムービーが展開され、どこからともなく足跡の音声が入る瞬間を。
想像してみてほしい。歴史小説を読んでいて、興味を持った登場人物の史実やゆかりの地などの詳細データと連携していることで、より深く歴史を知ることになる瞬間を。
想像してみてほしい。動物や昆虫などの図鑑を開いて、3D展開可能な立体映像やムービーが格納されていて、アマゾンのジャングルの映像を見ている瞬間を。
電子書籍というのは、単に書籍をPDFなどのデジタルに置き換える行為ではない。デジタルならではの全く新しいコンテンツ産業の幕開けなのである。知的欲求心を高度に刺激する新しい情報形態の誕生なのである。考えただけでワクワクしないだろうか。
この新しいコンテンツ形態、米国ではエンハンストブックと呼ばれているそうだ。
電子書籍が、もう書籍ではない何かというのはこういうことなんだ。本というより総合的エンターテイメントとでもいうべき何か。そういう電子書籍の世界が、すぐそこまできているというわけなんだ。
はなちゃん:なるほど。画面で文章を読んでて、その画面が急に3Dの映像に変わったら、それはびっくりしちゃうわねえ。ついでに匂いも出てきちゃったりして。
かわず:匂いはどうかなあ。それはちょっと回りにいる人が困るね。匂いは料理なんかのいい匂いばかりじゃないもんね。
それはともかく、電子書籍には書籍という言葉が持つイメージをがらりと変える可能性が秘められているんだよ。
はなちゃん:ひょっとすると、電子書籍が現在の本にとって変わる頃には、電子書籍なんて名前も使わなくなっているかもしれないわねえ。もっとハイカラな名前、例えばデジタルブックとかなんとか。
で、電子書籍はどんどん進化してるのはわかったけど、いつ頃から電子書籍がこんなに広まるようになったの?
- 関連記事
役に立つ記事、おもしろい記事だと思ったら、ポチっと応援お願いします。
にほんブログ村
- No Tag