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NO.8 自費出版本の書店等での販売 - 自費出版・電子出版の制作販売お助けガイド

NO.8 自費出版本の書店等での販売

「自費出版本の原稿作成から書店販売までの手順の巻」は、次の順序で進みます

NO.1 はじめに   
NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する   
NO.5 契約書の締結、代金の支払い   
NO.6 校正   
NO.7 検品、納本、献本   
NO.8 書店等での販売 (この下の記事です)                   



NO.8 書店等での販売
 

          自費出版本の書店での陳列の効果は?

 自費出版本ができあがれば、さあ、書店での販売。ひょっとしてベストセラーも夢じゃない、なんて夢が膨らみます。でも現実はそう甘くはありません。

 本項では、自費出版本の書店での販売についてみていきましょう。

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■ 書店に並べれば本は売れる?

 名のある作家の本でもなかなか書店で本が売れない時代です。ましてまったく無名の著者の本が書店に並べられただけで売れることはほとんどありません。

「書店に本を並べます。そうすれば本が売れて制作費用が回収できますよ」などと甘言を使って、自費出版本の勧誘をする業者には気をつけましょう(→掲載ページ)。

■ 書店で本を販売するシステムを教えて

 それでも、本を出版するからには、書店に並べてみたいですよね。

 そこで、まずは書店で自費出版本を販売するシステムについて説明しましょう。

 本の販売のシステムは、他の製品の販売とはやや違っています。例えば、お菓子を例に取ると、工場で製造されたお菓子は卸売を通して小売に売られ、小売から消費者にわたるという構造になっています。

 この場合、お菓子の所有権は製造元から卸売に、卸売から小売にと移り、最後に消費者の手元に届きます。

 本の場合は、出版社で制作した本は出版取次という卸売を通して書店に並べられますが、本の所有権は書店に移ることはありません。書店は出版社の委託を受けて本を書棚に展示するのです。

 本が売れれば書店は売れた本の定価の20%程度の手数料を得、売れなければ出版取次ぎを通して出版社に返品することができます。これを委託返品制といいます。

 そして、本はディスカウントして売ることができないこととされています。これを再販制といいます。

 本はこのように委託返品制と再販制のもとで書店にならべられるのです(委託返品制と再販制の詳細→掲載ページ)。

■ 書店で本が売れたら、著者はいくらぐらいの収益を得るの?

 商業出版の場合(→掲載ページ)は、著者は印税か原稿料という形で出版社から報酬を受け取ります。印税であれば、大体、定価の5%から10%ですね。

 自費出版本の場合はこれとは異なります。

 商業出版は出版社が自ら企画して自らの費用で本を出版するので、本の所有権は出版社に帰属しますが、自費出版にあっては著者の費用で本を制作しますので、制作された自費出版本の所有権は著者に残ります。

 書店で本を売るということは自分の本を売ることですから、本来、販売代金はすべて著者のものになるべきですが、上に書いたような流通ステム下で本は売られることになるので、出版社、出版取次、書店に手数料を支払わなければなりません。

 この手数料は大体定価の60~70%はかかります。したがって、自費出版本が売れた場合に著者の得られる収入は定価の30%~40%程度なのです(書店で本を販売した場合の収益の詳細→掲載ページ)。

 さあ、そこで考えてみてください。1000円の定価の本を1000冊制作して書店に並べたと仮定しましょう。

 この本が書店で全部売れたとすると100万円の収益ですが、著者の取り分は30万円から40万円です。つまり、30万円から40万円で自費出版本を制作しなければ元がとれないのです。

 その上、上の例のように全冊売れるということは、自費出版本の場合、まあ、ありません。必ずといっていいほど返品はでます。

 このように考えると、自費出版本を書店等で販売して、制作費用を回収することがいかに困難かがわかっていただけると思います。

「NO.1 はじめに」から本項まで、原稿作成から書店販売までの自費出版本制作の工程を概観してきました。詳しくはそれぞれの巻で詳細に説明していますので、そちらをご覧ください。

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「自費出版本の原稿作成から書店販売までの手順の巻」に記載の項目は次のとおりです。

NO.1 はじめに 
NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する   
NO.5 契約書の締結、代金の支払い   
NO.6 校正   
NO.7 検品、納本、献本   
NO.8 書店等での販売 (この上の記事です)




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