NO.7 検品、納本、献本
「自費出版本の原稿作成から書店販売までの手順の巻」は、次の順序で進みます
NO.1 はじめに
NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する
NO.5 契約書の締結、代金の支払い
NO.6 校正
NO.7 検品、納本、献本 (この下の記事です)
NO.8 書店等での販売
NO.7 検品、納本、献本
校正が終わったあとはどうなるの?
校正が終わって以降、納本までは著者のすることはありません。自費出版本の印刷があがるのを待つばかりです。
しかし、出版社では、印刷作業に入ればもう原稿の修正はできないわけですから、印刷原稿の最終確認という最も緊張する作業がまっています。できあがったらできあがった自費出版本の検品作業があります。
この間に出版者がしなければならない作業内容については、深川昌弘著「これからの自費出版―虎の巻―」に大変詳細に書かれています。
本項では本ができあがるまでの編集確認作業、出版社による検品確認、著者本人による納本確認について、同書の内容を簡単にまとめておきます。
1 再校ゲラの訂正箇所を忠実に修正。
2 本文中の大見出し、小見出しのページ数を目次のページ数欄に記入。
3 本文全ページにわたるページのとおり具合、文書の続き具合の確認。
4 本文全ページにわたって柱組みが正しい位置におかれているかの確認。
これら一連の作業を「責任校了業務」と呼んでいます。本作りにおいてもっとも気を使う重要な作業です。
5 この責任校了の結果作り上げられたデータを印刷会社にいれます。
6 印刷会社は、このデータを版に面付けていきます(面付けゲラの作成)
7 この面付けゲラが制作担当者に送られてきて、制作担当者はページの面付けが間違いなく行われているかをチェックします(面付けチェック)。
8 印刷会社は面付けチェックの終わったデータを印刷し、再度、制作担当者に確認を求めます。
9 確認がすめば印刷です。
10 印刷が終われば、全印刷物を製本会社に届け製本作業が開始されます。
こうしてできあがった本は、著者の手元に届けられる前に、出版社の制作担当者に献本確認用として届けられます。
11 制作担当者は、印刷、製本の状態、カバー、帯の巻状態のチェックをします。
特にカバー、巻状態のチェックは慎重に行われます。カバーや帯の巻状態は数千部以上の印刷物の場合は「機械巻」になるので問題は起きませんが、数百部の場合には手作業の場合が多いので、巻がゆるかったりきちんとできていなかったりすることがあります。
■ できあがった自費出版本に誤りがあった場合の取扱
自費出版本に誤記、誤表記があった場合にはどういう措置をとればいいでしょう。
まず、その誤記、誤表記の責任の所在の問題があります。
当初の原稿そのものが著者の勘違い等で誤っていた場合には、これはどうしようもありません。それが単純な誤りで数も少ない場合には正誤表を作成するまでもないでしょう。どうしても気になるなら、出版社に著者経費負担で正誤表を挿入します。
問題は出版社側に責任がある場合です。解決の方法はその誤りの度合いによっていろいろ考えられます。
あまりにひどい場合は刷りなおしということになるでしょうし、正誤表を挿入することで対処できる場合は、出版社の責任で正誤表を挿入し、納本時に支払うべき残金の減額を求めることができるでしょう。
■ 本の製本状態について伝えておきたい事柄
深川さんは「これからの自費出版」の中で、自費出版本の製本に当たって、次の事項を制作担当者に伝えておくことが望ましいと述べられています。
1 本を開いたら、背に入れる糊の入り具合が均等になっていないため、印刷台数の境目で割れてしまうことがある。そういうことのないようにしてほしい。
2 カバーや帯がスルッと抜けてしまうような緩慢な巻き方はしないように。
3 表表紙と裏表紙の横の長さがほぼ均等になるようにしっかり作るように。
本は縦にして立つのは当然ですが、横にしてもほぼ垂直に維持している状態が普通です。
けど、まったくの出版の素人がこんな専門的なことを伝えると制作担当者はびっくりするでしょうね。伝えたあとにちゃんと出版について勉強してるんですよと種を明かせばいいかもしれません。
■ 献本について
献本についても、「これからの自費出版」は大変詳細です。
このサイトでは献本については「制作中」。興味のある人は深川さんの「これからの自費出版」をお読みくださいと書いておきます。
自費出版本ができあがれば、次は書店販売。
次項 「NO.8 書店等での販売」 では、書店販売の方法、書店販売で得られる収益、インターネット書店販売などについて説明します。
(イラストレーター 鴨川さんの作品)
「自費出版本の原稿作成から書店販売までの手順の巻」に記載の項目は次のとおりです。
NO.1 はじめに
NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する
NO.5 契約書の締結、代金の支払い
NO.6 校正
NO.7 検品、納本、献本 (この上の記事です)
NO.8 書店等での販売
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NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する
NO.5 契約書の締結、代金の支払い
NO.6 校正
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NO.8 書店等での販売
NO.7 検品、納本、献本
校正が終わったあとはどうなるの?
校正が終わって以降、納本までは著者のすることはありません。自費出版本の印刷があがるのを待つばかりです。
しかし、出版社では、印刷作業に入ればもう原稿の修正はできないわけですから、印刷原稿の最終確認という最も緊張する作業がまっています。できあがったらできあがった自費出版本の検品作業があります。
この間に出版者がしなければならない作業内容については、深川昌弘著「これからの自費出版―虎の巻―」に大変詳細に書かれています。
本項では本ができあがるまでの編集確認作業、出版社による検品確認、著者本人による納本確認について、同書の内容を簡単にまとめておきます。
■ 本ができあがるまでの編集確認作業
1 再校ゲラの訂正箇所を忠実に修正。
2 本文中の大見出し、小見出しのページ数を目次のページ数欄に記入。
3 本文全ページにわたるページのとおり具合、文書の続き具合の確認。
4 本文全ページにわたって柱組みが正しい位置におかれているかの確認。
これら一連の作業を「責任校了業務」と呼んでいます。本作りにおいてもっとも気を使う重要な作業です。
5 この責任校了の結果作り上げられたデータを印刷会社にいれます。
6 印刷会社は、このデータを版に面付けていきます(面付けゲラの作成)
7 この面付けゲラが制作担当者に送られてきて、制作担当者はページの面付けが間違いなく行われているかをチェックします(面付けチェック)。
8 印刷会社は面付けチェックの終わったデータを印刷し、再度、制作担当者に確認を求めます。
9 確認がすめば印刷です。
10 印刷が終われば、全印刷物を製本会社に届け製本作業が開始されます。
こうしてできあがった本は、著者の手元に届けられる前に、出版社の制作担当者に献本確認用として届けられます。
11 制作担当者は、印刷、製本の状態、カバー、帯の巻状態のチェックをします。
特にカバー、巻状態のチェックは慎重に行われます。カバーや帯の巻状態は数千部以上の印刷物の場合は「機械巻」になるので問題は起きませんが、数百部の場合には手作業の場合が多いので、巻がゆるかったりきちんとできていなかったりすることがあります。
■ できあがった自費出版本に誤りがあった場合の取扱
自費出版本に誤記、誤表記があった場合にはどういう措置をとればいいでしょう。
まず、その誤記、誤表記の責任の所在の問題があります。
当初の原稿そのものが著者の勘違い等で誤っていた場合には、これはどうしようもありません。それが単純な誤りで数も少ない場合には正誤表を作成するまでもないでしょう。どうしても気になるなら、出版社に著者経費負担で正誤表を挿入します。
問題は出版社側に責任がある場合です。解決の方法はその誤りの度合いによっていろいろ考えられます。
あまりにひどい場合は刷りなおしということになるでしょうし、正誤表を挿入することで対処できる場合は、出版社の責任で正誤表を挿入し、納本時に支払うべき残金の減額を求めることができるでしょう。
■ 本の製本状態について伝えておきたい事柄
深川さんは「これからの自費出版」の中で、自費出版本の製本に当たって、次の事項を制作担当者に伝えておくことが望ましいと述べられています。
1 本を開いたら、背に入れる糊の入り具合が均等になっていないため、印刷台数の境目で割れてしまうことがある。そういうことのないようにしてほしい。
2 カバーや帯がスルッと抜けてしまうような緩慢な巻き方はしないように。
3 表表紙と裏表紙の横の長さがほぼ均等になるようにしっかり作るように。
本は縦にして立つのは当然ですが、横にしてもほぼ垂直に維持している状態が普通です。
けど、まったくの出版の素人がこんな専門的なことを伝えると制作担当者はびっくりするでしょうね。伝えたあとにちゃんと出版について勉強してるんですよと種を明かせばいいかもしれません。
■ 献本について
献本についても、「これからの自費出版」は大変詳細です。
このサイトでは献本については「制作中」。興味のある人は深川さんの「これからの自費出版」をお読みくださいと書いておきます。
自費出版本ができあがれば、次は書店販売。
次項 「NO.8 書店等での販売」 では、書店販売の方法、書店販売で得られる収益、インターネット書店販売などについて説明します。
(イラストレーター 鴨川さんの作品)
「自費出版本の原稿作成から書店販売までの手順の巻」に記載の項目は次のとおりです。
NO.1 はじめに
NO.2 原稿を作成する
NO.3 見積もりを取る
NO.4 制作業者を選定する
NO.5 契約書の締結、代金の支払い
NO.6 校正
NO.7 検品、納本、献本 (この上の記事です)
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